2012-05-10

あぷら日記の更新終了のお知らせ

APLAのウェブサイトのリニューアルに伴い、こちらのブログ(あぷら日記)は終了します。


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2012年5月
APLA事務局一同

2012-03-29

インターンを終えて


先週、APLAとして初めて受け入れたインターンの藤原さんを送り出しました。
ネットショップの認知度を高めるための色々な工夫、大学のフェアトレード・サークルへのアプローチ、3月に開催した料理教室イベントなど、半年という短い時間だったにも関わらず、大活躍してくれました。
最後に感想をもらったので、ここに掲載します(本人承諾済み)。


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私はこのインターン期間中、「いかに関心の輪を広げるか」という問いへの答えを探そうとしていました。実際に答えがあるかはわかりませんが、私なりに答えのヒントは見つけることができたと思います。
時間がかかるかもしれないし、すぐには大きな効果が得られないかもしれません。それでも、一人ひとりにしっかり商品の背景にある物語を伝えていくことが、遠回りのように見えて一番の近道なのかもしれないと考えるようになりました。
まずは自分自身が生産者や生産地に目と耳を傾けられる人でありたい、そして、物語を様々な方法で伝えられる人でありたい、と思います。
                                               藤原彩香
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2012年度(上半期)のインターンはすでに決定していますが、募集の際にはウェブサイト上でお知らせしますので、興味がある方はぜひ定期的にサイトをチェックしてくださいね。

2012-03-12

ドイツ・脱原発の旅報告~その①~

1月22日~28日の1週間、「ドイツ・脱原発の旅」に参加しました。日本で緑の党の設立をめざす「みどりの未来」がドイツの緑の党の協力を得て企画したもので、福島原発事故直後に脱原発を宣言したドイツでの再生可能エネルギーの進展状況と、放射能廃棄物処分の現状を、駆け足でしたが、この目で見ることができました。このブログで以下3部にわたってご報告します。

第1回 再生可能エネルギーへ飛躍的に転換―バーテンヴュルケンベルク州の挑戦

フランクフルト空港に到着した私たち一行が向かったのは、ドイツ南西部に位置するバーテン・ヴュルケンベルク州のモスバッハ市。同州は昨年3月11日の福島原発事故直後に行われた州議会選挙で緑の党が躍進し、58年間続いた保守党政権(キリスト教民主同盟=CDU)から政権交代し、ドイツ初の緑の党州知事を選出した。この敗北がその後のメルケル首相(CDU党首)による原子力政策の転換(脱原発宣言)へとつながっていく。
モスバッハ市のあるネッカー・オーデンバルト郡にはドイツ初の商業用原子炉「オブリヒハイム原発」があり、37年間の運転を経て、2005年に廃炉になっている。その後、同郡では広大な森林と農林業を背景にバイオガスや太陽光をエネルギー源とする方向へシフトしていった。

クリスティーネ・デンツさん
23日の早朝からホテルの会議室でこの地域におけるエネルギーシフトの現状について様々な立場の方からお話を伺った。口火を切ったのは、緑の党郡支部長のクリスティーネ・デンツさん。70年代から反原発の活動に関わってきたという。ドイツでは緑の党と社会民主党の連立政権時代の2000年に「再生可能エネルギー促進法」(注:EEG)が制定され、その後、再生可能エネルギーへの飛躍的な転換が進んだ。同郡でも過去10年間に5000基の小型太陽光発電施設(10軒に1軒)、22カ所の風力発電所、小水力発電、バイオマス発電、木質チップによる発熱施設等が整備され、再生可能エネルギーが全体の35%を占めるようになり、国内でも先進地の一つになっている。
再生可能エネルギーの固定価格買取を定めたEEG法がドイツのエネルギーシフトの制度上のバックボーンだとすれば、それを具体的に進めていく実践母体の一つに「都市事業公社」(SWT)がある。自治体が100%出資する、言わば第三セクターのような存在で、発電も行い、送電線も所有しているので、送電も行う。バイオガスで発生したメタンガスの発電に伴う熱を地域熱供給網を通じて供給する事業もある。それ以外に、水道事業、都市ガス供給、街灯管理、駐車場経営までやってしまう「なんでも屋」さんだ。

農家がまかなう700世帯のエネルギー


エーゲンベルガーさんのバイオガスプラント
「現場を見ましょう」ということで、貸切バスに乗り込み、近郊のバイオガスプラントへ。「ドイツでは許可なく車両が森を通過することは禁止されてるんです。今日は許可をもらってますが」とデンツさん。バスが小さな森の道を通って数分後、広い土地に赤いバイオガスプラントが見えてきた。この土地で農業をやっているエーゲンベルガーさんが2007年に自前で建設したプラントである。エーゲンベルガーさんはバイオガス用にとうもろこしと牧草を生産し、収穫(とうもろこし年1回、牧草年3回)した後、野積みし(6週間)、1日1回18トンずつをプラントに投入(1時間に750kgが自動的に落下)、家畜の糞尿と混合させ、発酵し、メタンガスを発生させる。このガスは活性炭で硫黄分などが除去されたのち、ガス管を通じて2.3km離れたところにある都市事業公社のコージェネ・モジュール・プラントまで運ばれ、電気(300万kwh)と熱(330万kwh)に変換される。電気はこの地域の700世帯の電気に。熱は温水パイプ式の地域熱供給網で住宅地へ。都市事業公社はこの農家がバイオガスで発電した全量を市場価格より高い値段で買い取っている。
農林業資源の豊富なバーテン・ヴュルケンベルク州では、ドイツ北部に比べて風力発電は少なく、太陽光やバイオガスをエネルギー源とする実践例が目立つ。

バイオガスプラントに投入するとうもろこしと牧草
コジェネ・モジュール・プラント











市民型企業ソーラー・コンプレックス社

地下に敷設される温水館
その後、さらに南下してスイス国境にあるボーデン湖の近くのレストランでソーラー・コンプレックス社のベネ・ミューラーさんからお話を聞いた。同社はボーデン湖地方の地元住民22人が出資して2000年に設立した市民型企業で、現在の株主数は700、資本金は600万ユーロ(約6億円)。中小企業や都市事業公社、家族企業なども参加している。同社が手がけているのはバイオガスで熱と電気を自給できる「バイオエネルギー村」づくり。2006年のマウエンハイム村にはじまり、2011年までに7カ所ができ、2012~13年中にも2カ所計画中である。マウエンハイムはボーデン湖北西30kmにある100世帯430人の小さな村で、バイオガスによる発電と発熱を基本に、木質チップ施設による発熱や太陽光パネルでの発電も加え、現在、発電量は村で必要な電力の9倍(余剰は売電)、発熱量は90%に達している。かつて暖房用に外部から購入していた灯油3万リットル分(3万ユーロ)に相当する熱をバイオガスや木質チップで賄い、住民はこれを灯油の5分の1の価格で購入している。村の外400mのところにバイオガスプラントと木質チップ施設があり、ここから地面下に4km敷設された温水管を通って各家庭に温水が暖房や給湯用として供給されている。「人は環境保護だけでは説得されない。経済性があってようやく再生可能エネルギーへの転換を説得できる」。ソーラーコンプレックス社は地区の公民館などを使って村民の個別質問にていねいに対応することでマウエンハイム村の配熱システムを実現させた。外部から購入していた電気や熱などのエネルギーを地域内で生産し供給することで、資金も地域内で循環し、地域経済が活性化する。同社は2030年までにボーデン湖地方(人口6万人)のエネルギー自給をめざしている。

再生エネルギーへ転換中-チュービンゲン市

ボリス・パルマーさん(チュービンゲン市長)
2日目は人口8万のチュービンゲン市を訪問。就任5年目のチュービンゲン市長であるボリス・バルマー氏は緑の党で、就任後、市民参加によるエネルギー政策と温暖化防止キャンペーンを実現させた。市の街灯電力を50%削減し、自動車交通を規制して自転車の利用拡大をはかった(市長も自転車で登庁する)。保守基盤のバーテン・ヴュルケンベルク州で緑の党が躍進したのはなぜ?と質問すると「保守といっても”反動的保守”ではなく、本来の意味での保守。価値を守るという立場から、フクシマの事故が意味する原発の危険性に反応した」と興味深い答えが返ってきた。
チュービンゲン市でも再生可能エネルギーへの転換の推進母体は市の100%子会社である都市事業公社である。大学町でもある市ではすでに1914年の時点で大学内に熱供給システムがあった。現代的なコージェネレーション・システム(発電と発熱の組み合わせ)は1984年からはじまり、拡大している。都市事業公社のある敷地内で見たコージェネ・モジュール・プラントでは発電により発生した熱に8倍の圧力をかけ110度の温水にして熱供給網に送熱し、これが各家庭で減圧され40度で利用される。温度が下がった温水は返送されて再び熱がかけられ温度を上げ、これが繰り返されている。
温暖化防止を最優先事項としている同市では、今後、太陽光発電や風力発電を増やしていく予定である。現在、市全体の消費電力の30%を都市事業公社が供給し、残りは大手の電力会社から購入している。市民の再生可能エネルギーに対する意識は高まっており、都市事業公社のエコ電力の顧客は4年前の800人から1万人へと急増した。

エネルギー転換と産業界

ウンターシュテラー 州環境大臣 
バーテン・ヴュルケンベルク州の州都であるシュツットガルトでフランツ・ウンターシュテラー州環境大臣に会うことができた。同州では州議会選挙で緑の党が躍進し、州知事も環境大臣も現在では緑の党。フランツ氏は通訳がついていけないほど途切れなく語った。
産業地帯でベンツやアウディなどの自動車メーカーや技術メーカーが多いこの州では、原発を5基(ドイツ全体で17基)も抱え、使用電力の半分を原子力発電に頼ってきた。2005年に1基が廃炉になり、その後2カ所が停止(廃炉決定)し、現在は2基のみ稼働中だが、2022年にはすべて廃炉となる予定。原発5基の廃炉には600億ユーロ(6兆円)がかかるが、廃炉費用は原発会社自身の責任であり、会社がこの費用を積み立てることが義務化されている。 
これまで原子力発電で賄ってきた4500メガワットの電力を、今後、代替エネルギーで補わなくてはならないが、2020年までに風力・太陽光を中心に拡大し、再生可能エネルギーによる電力を全体の38%に増大させる予定という。
再生可能エネルギーの技術メーカーや研究機関も多く、技術開発が進展する見込みがある。発熱インフラの整備を推進し、新しい住宅は熱需要の20%を再生可能エネルギーとすることを義務化していく予定。
安定したエネルギーを産業界にどのように供給するかが大きな課題であるが、再生可能エネルギーへの転換政策に対し、現在は産業界からの抵抗はないという。

旅の最初の2日間は、ドイツの保守基盤のバーテン・ヴュルケンベルク州が脱原発に大きく動き出している様子を、目で、耳で、肌で感した2日間でした。チェルノブイリ原発事故を経て、少数派(緑の党)の掲げた脱原発への方向性が、福島原発事故を経て、ドイツの主流の考え方になりつつあります。
次回は、旅の後半の2日間の部分で、ドイツの放射能廃棄物処分の現状について視察してきたことを報告します。(処分予定地のコンラートでは地下1000メートルの坑道も視察!)


(注)ドイツの再生可能エネルギー促進法(EEG)
2000年に制定。地球温暖化防止や環境保護等の観点から、配電業者に対し再生可能エネルギーによって発電された電力を固定期間(20年)、固定価格で全量買い取ることを義務化した法律。再生可能エネルギー普及のための助成制度とみなされている。いく度かの改正を経て、再生可能エネルギー普及の数値目標(総電力量に占める割合)が以下のように明記されている。2020年までに35%、2030年までに50%、2040年までに65%、2050年までの80%。日本ではこれに類する法案を菅政権が提出し、昨年8月に成立したが、数値目標は示されていない。

報告:共同代表・疋田美津子

2012-02-24

お話会・第3回目のご報告

みなさま、はじめまして。
この度、新しく日本事務局で働くことになりました赤石優衣です。
先日まで他NGOの現地駐在員としてフィリピンで生活をしており、
日本の寒さにやっと慣れてきた24歳です。
まだまだスタッフ全員の足を引っ張ってばかりですが、精一杯頑張りたいと思いますので、
皆様これからどうぞ宜しくお願いします!


それでは、今回は2月5日(日)に行われた、
お話会第3回目 有機お茶農家さんと一緒に考える、ポスト3.11の農と食のご報告をします。


お話は、静岡で村上園という有機のお茶を栽培していらっしゃる 
村上倫久さんにしていただきました。 

当日は、約15名の参加者さんと、村上さんのお話を伺い、お茶の飲み比べをしました。
村上さんのお話し約1時間・・・私は必死にメモを取っていました。
自分の知らないことがすごくたくさんあって、村上さんのその知識の深さに驚きました。
これを仕事にしているから知識が深くて当たり前なのかもしれませんが、
私は、自分が仕事で関わっていることや、好きで勉強している分野も、
意外と深い面まで知らないなーと、村上さんのお話を聞いて思いました。
自分が好きでしている仕事なんだから、もっと知識を深めないとな!と決意新たにしました。

本題に戻します!
まずは、村上園についてご紹介したいと思います。
2012年で38年目を迎える村上園ですが、
無農薬無化学肥料のお茶を作るために、今まで長い道のりがあったそうです。
農薬は恐ろしいものと気づいてから、無農薬無化学肥料にこだわった土作りを研究してきた
そうですが、当時はこの無農薬という考えは気違いとされ、
逆に農薬を使う方が一般的とされていました。
その中でもこだわり続け、平成22年に有機認証を取得することができました。

今では、多数のバクテリアが混在し、保湿機能に優れてふかふかしている土です。
この良質な土は、粒状となり、土と土の間に空気を含み好気性菌が土作りのために活躍します。
害虫も共存しますし、外からも飛んできますが、被害はほとんどありません。
霜が当たっても葉は焼けません。樹液の濃さの違いだと考えます。
それが、お茶の味に差をつけます。


BMW農法について
無農薬栽培に転換していろいろな農法を試されたそうですが、
なかなか納得のいく畑作りができなかったようです。そんな中出会ったのがBMW技術です。
取り入れたところ、みるみる土が生き返り、虫の被害も減り、収穫も安定するようになったそうです。
市内の酪農家から乳牛の糞尿を手に入れ、
は、籾殻(もみがら)・おがくず・地域の土壌菌と共に完全発酵した良質な堆肥に。
尿は、岩石・土壌菌により素晴らしい生物活性水に生まれ変わります。
これらを自分たちの手で作り、出来上がった堆肥を畑に施し、
生物活性水を肥料・農薬の代わりに散布するそうです!

BMW技術とは・・・
“バクテリア(微生物)・ミネラル(造岩鉱物)・ウォーター(水)”の略。バクテリアとミネラルの働きをうまく利用し、
土と水が生成される生態系のシステムを人工的に再現する技術

お茶の葉が、どのようにして日本茶や紅茶に分けられるのか?という図です
煎茶     → 一番茶(4月~5月摘み取り)、二番茶(6月~7月摘み取り)の無醗酵茶
ウーロン茶→ 二番茶の半醗酵茶
プーアル茶→ 煎茶を醗酵させたもの(別名:カビ茶) ※腸に油を吸収させないらしいです
番茶    → 10月頃に摘み採られたもの
ほうじ茶  → 番茶を焙煎したもの
などなど、お茶によって製造方法が違います。

また、ニュースでも報道されていましたが、
静岡でも原発の被害を受けてしまっていて、村上園でも、
4月25日~5月25日頃に摘み取られる一番茶からセシウムが検出されてしまったため、
二番茶、三番茶、番茶の摘み取りは行わなかったとのことです。
そして、その風評被害により、例年では、この時期はお茶が足りないくらいなのに、
現在2トンも残ってしまっていると伺いました。


とてもきれいな茶畑の写真も拝見させてもらい、ついにお茶タイムです!


ここでいくつかポイントが
・1人3gの茶葉を使用
・70~80度くらいのお湯
・急須は、是非とも瀬戸物の良いものを!
※ちなみに、急須の茶渋は着いているほうが良いそうです。なので、石けんなどで急須を洗わないでくださいね

しっかり温度計りますよー
おやつにマスコバド糖まんじゅうもいただきました
村上さんに淹れてもらえて、さぞかしおいしかったことでしょう
淹れたてのお茶は、すごくキレイな金色透明で、鮮やかでした。
透き通っている金色がとてもキラキラしていました。
味に深みもあり、おいしかったです。最初口に運んだときは「苦いかな」と思いましたが、
後味はすごくサッパリしていて、おいしくいただきました! 
お母さんにも飲んでもらおうと、買って帰宅しました。

帰宅後、お茶を淹れたお母さんの一言・・・
「なんで黄色いの・・・」 
今日あったことを全部説明すると、すごく驚いていましたが、
「普段飲んでるのと全然違うわね」と、おいしそうに飲んでいました。
またこのお茶を注文したいと思います!

APLA SHOP でも販売していますので、是非是非ご覧になってください。


それでは、まだまだ寒い日が続きますが、風邪など召されないようお気をつけ下さい!


報告:赤石

「福島視察・全国集会」の説明会

3月24日・25日に福島県有機農業ネットワークが主催する
「福島視察・全国集会 農から復興の光が見える!~有機農業が作る持続可能な社会へ~」
にAPLAも賛同しています。

その説明会が下記の通り開催されます。ぜひご参加ください!


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―農から復興の光がみえる!-
「福島視察・全国集会」の説明会

皆様には大変お世話になっております。
 2月29日に、文京シビックセンターにて、3月24日―25日福島視察・全国集会の説明会を開催させていただきたいと存じます。
 福島県有機農業ネットワークでは、日本中の方々にまず福島の現状を見ていただくことが必要と考え、福島視察・全国集会を開催いたすことにしました。
この説明会では、主催団体からのご挨拶と趣旨説明、ご参加へのご協力などをお願いすると同時に、お集りの皆様からのお質問やご意見などをいただきながら、情報共有、意見交換をする場にもしたいと思っております。そして原発のない持続可能な社会を
ふくしまと共に創っていく集会にするためにご支援とご協力をよろしくお願い致します。
 ご多忙とは存じますが、皆様のご参加をお待ちしております。

日時:2月29日(水)14:00~16:00 (最長16 : 30まで)
場所:文京区春日1丁目16番21号 文京シビックセンター4階
   シルバーセンターの和室1(地図は以下をご覧ください)
http://www.city.bunkyo.lg.jp/sosiki_busyo_shisetsukanri_shisetsu_civic.html

内容:
◇   主催団体(福島県有機農業ネットワーク、ふくしま集会実行委員会)よりご挨拶とご説明
■   福島の有機農業の取り組み
■   福島視察・全国集会の目的と内容
■   みなさまへのご協力のお願い
 福島県有機農業ネットワーク 理事長菅野正寿、事務局長齊藤登、茨城大学中島紀一教授ほか

◇   ご参加のみなさまとの意見交換など

【お申し込み・お問い合わせ】
お名前、ご所属、連絡先(eメール、携帯メールなど)を明記の上、Eメールにて
2月28日(火)までに以下にお申し込みください。
   yuuki@csonj.org

ふくしま集会実行委員会東京チーム
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2012-02-08

ネグロスより地震についての続報

地震に関しては、東ネグロスの情報はすでにATJ/ATCから送られているとおりです。西ネグロスに関しては、新聞によれば、バコロド市は震度4、ラ・カルロータ市で震度5でした。約20秒ほどの揺れでした。余震はバコロド市では、夜に小さな揺れが2回あり、その後は落ち着いています。

私たちは日本と中国からのお客さんたちと一緒にバコロド市内のホテルのホールに居ました。突然ぐらっと来て、ホテルの従業員は落ち着いた対応で客を全員外へ避難させました。日本で地震慣れ?しているせいか、この程度の揺れは問題ない、と驚いた様子もありませんでしたが、地震に慣れていないこちらの人にとっては、パニックにはならなかったものの、恐ろしい経験でした。特にお昼前の時間で、モールや商店街には多くの人がいましたが、係員の誘導でどこでも全員、外の駐車場や広場に集まりました。午後は一斉に事務所や学校は休みになり、「ケータイを充電し、停電に備えてください」というメールがケータイ会社を通じて連絡されました。停電はありませんでしたが。ラ・カルロータ市は翌日も大事をとって、すべての学校は休校になりました。

すぐにあちこちの関係者からケータイでメールが入りました。カネシゲファーム(KF-RC)もかなり揺れたが、建物その他に支障はなく、地震中、豚たちが一斉に騒ぎだしたそうです。
カディス市やサンカルロス市の古い病院や学校で壁にヒビが入ったというニュースがありました。

東ネグロスの犠牲者のほとんどは、土砂くずれや、脆いコンクリート建物の下敷きになった人たちです。土砂くずれは、昨年のミンダナオ島の犠牲と同じく、森林伐採が原因、と各メディアは伝えています。

報告:大橋(APLAフィリピン担当デスク)

2012-02-07

フィリピン・ネグロス島で発生した地震について

昨日(2月6日)にフィリピン・ネグロス島付近で発生した地震について、日本のメディアでも報道されたこともあり、APLA/ATJにも色々な方から現地の状況についてお問い合わせのご連絡をいただいていますので、現在明らかになっている限りの情報をこちらでもお知らせいたします。


■APLAのフィリピン担当デスクの大橋より


震源から比較的距離のある西ネグロス州でも、大きな揺れを感じ、その後も断続的に地震が続いているものの、大きな被害は出ていません。
APLAのパートナーであるカネシゲファーム・ルーラルキャンパス(KF-RC)でも被害はなく、研修生・スタッフも全員無事ですので、ご安心ください。


■ATJからの情報


現地時間2012年2月6日午前11:49頃、マグニチュード6.9の地震がネグロス島近海、東ネグロス州ドマゲッティの北約 72kmを震源に発生しました。
フィリピン・インクワイヤラー紙によりますと52名が亡くなり崖崩れや家の損壊、橋の崩落、道路の地割れ等の被害が震源地に近いネグロス東州にて発生しております。

現地のオルター・トレード社(ATC)に状況を確認したところ、ATCスタッフ・家族については被害はなく、またバコロドのATC事務所およびマスコバド工場も揺れはありましたが建物等にも大きな被害はなかったとのことです。

バランゴンバナナのオペレーション担当がギフルガン市近くの産地を訪問中に地震が発生しましたが、その他の産地、生産者・スタッフとも現在のところ被害は報告されておりません。
ATCでは現地の状況確認を行なうために3名を派遣しました。

取り急ぎ、第一報をお知らせいたします。

2012-01-27

お話会・第2回終了しました。

2012年1月21日(土)、 APLAお話会『いまこそAct Locally, Think globally~トランジションタウンとフェアトレードの取り組みから~』 を開催しました。

日本が、世界が、追い求めてきた「近代化」「経済成長」。その先に”豊かな暮らし”があると信じられてきました。しかし、震災後その価値観が根底から問い直されている今、そのオルタナティブを真剣に考えるきっかけになるとっても充実したイベントになりました!

*****

参加者10人がまず向かったのは、「エコアパート」です。

エコアパートとは??
⇒自然の力を活用し、自然とともに暮らすことを目指したアパート。

今回訪問したエコアパートは、足立区六町というところにある花園荘です。

共有スペースには職人さんがつくったピザ焼き窯も。
花園荘は、メゾネットタイプ。イメージとしては現代風町屋?
このエコアパートを訪問させていただいて、生活のいたるところに工夫が凝らされていることが分かりました。

*太陽の力で冬は暖か
屋根で集めた太陽の熱を床の下に送るシステムのおかげで部屋の中はポカポカ!
窓も太陽の光を部屋の中に多く取り入れることが出来るように設計されていました!

*風の力で夏はさわやか
家の中を風がうまく流れるように設計されているため、夏は快適だそうです!
また、タンクにたまった雨水を打ち水に利用!
今日訪問させていただいた部屋に住んでいる押野さんは、去年の夏は一度もクーラーをつけずに過ごすことが出来たそうです。驚きですよね!

*木の力で部屋の空気がきれい
ヒノキでつくられた床に階段に壁、とっても贅沢な造りですよね~。ヒノキのおかげで、部屋の空気がとってもフレッシュなんです。部屋の空気が乾燥気味の時は、ヒノキが適度な湿気を出してくれて、逆に、部屋の空気がじめじめの時は、余分な湿気をヒノキが吸い取ってくれるそうです。木の力、恐るべし!部屋の中に居るだけで、まるで森林浴しているような心地よさでした。

*土の力で美味しい野菜get
家には庭が付いています。
リビングから庭が一望できるので、リラックスできるとか!
それだけでなく、美味しい野菜がたくさん採れるそうです!ここで野菜を作るようになってから、特に葉物類の野菜はスーパーで買わなくても済むようになったそうです。
買い物の出費は減るし、無農薬の美味しい野菜を食べられるし、作物を育てる楽しさを味わえるし、車でスーパーに行く回数が減って二酸化炭素削減にもなるし、いいことだらけ。

エコアパートは、環境に優しいだけでなく、実は人にも優しい仕組みになっています!
共同スペースには、ブドウ、キウイ、レモン、その他様々なハーブなどが育てられていて、日頃、同じアパートで暮らす住人同士が気軽に集まって、一緒に食事をして、語り合って・・・という場になっているとのこと。そういう時間があることでコミュニケーションが深まり、お互いに困っている時に助け合いながら生活していくことを可能にしているそうです。

エコアパートについてもっと知りたい方は、花園荘のブログ『畑がついてるエコアパートをつくろう』(自然食通信社刊)をご覧くださいね。

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エコアパートの訪問を終えた私たちが次に向かったのは、台東区入谷にあるiriya plus cafeというカフェです。

ここでは、今回のお話手の押野美穂さん(NOAH'S CAFE)と共に、経済を最優先に考え営まれてきた今の社会に変わるオルタナティブな社会の在り方について考えました。今回出てきた2つのテーマについて。

*”地力”を高めて危機を乗り越えよう
トランジションタウンとは、
『地域の力で、持続可能なまちへ移行することを目指した活動』です。私は、恥ずかしながら今回初めて知りました。
資源を浪費し、経済成長を追い求める近代以降の産業社会が、このままでは持続不可能であるという現実を素直に受け入れ、暮らしを緩やかにスローダウンさせることで、持続可能な未来を創っていくことを目指しているそうです。
イギリスで始まったこの運動は、メンバーが3人集まれば自分の地域にトラジションタウンを立ち上げることが出来るという手軽さも手伝って、日本でもじわじわと広がってきているそうです!
詳しい活動内容を知りたい方は、NPO法人トランジション・ジャパンをご覧になってみて下さい。

*私たちの暮らしと世界のつながりにも目を向けよう
フェアトレードとは、
『貧困のない公正な社会をつくるための、対話と透明性、互いの敬意に基づいた、貿易によるパートナーシップ』と定義されています。
フェアトレードで大切なことについて話し合っていた時に、こんな報告がありました!
日本で売れているあるフェアトレード商品があります。もっと生産すればよいのではないかと日本スタッフが現地の生産者に提案したそうです。しかし・・・・「今ぐらいのペースが私たちにはちょうどいい。これ以上忙しくなることをだれも望んでないんです」と生産者の方がおっしゃったそうです。
フェアトレード商品がどんどん市場に流通するようになればいいと思っていた私。
一概にそういうわけでもないのだと気がつきました。
大切なのは、地域のコミュニティに根付いた人間らしい豊かな暮らしと共に生きるということなのではないかと思います。

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今回のお話会のタイトルでもある“Act Locally, Think globally”

今回のイベントでお世話になった押野さんは、この言葉を、“つながりの中で生きる”と理解されていましたが、私も、なるほど!!っと思いました。

私たちは、人、自然、他のすべての生物、時間とのつながりの中で生きています。そのつながりに目を向け、想いを向け、行動にあらわしていくことで、社会をよりよい方向に変えていくことが出来るのではないかと思います。

報告:インターン藤原