---------------------------------------------------------------------- APLA presents つながる広げるお話会 【第1回】何をどう食べればいいの?~放射能汚染と遺伝子組み換え作物~ ---------------------------------------------------------------------- 3.11から6カ月が経過しました。 地震と津波という自然災害。そして、土や海や空気を汚し、すべての生命を脅 かし、そしてあらゆるつながりを破壊しようとしている原発事故。 悲しみと怒りに押しつぶされそうになりながら、この6カ月のあいだ一体何をす ることができたのか…と焦燥感に駆られることも少なくありません。 フィリピン、東ティモール、インドネシア。APLAは、アジアの仲間たちと一緒 に砂糖やコーヒーなどの商品作物だけに頼らない安定した暮らしづくり、各地 域が本来もっている資源や知恵を生かす「あるもの探し」をベースにした地域 づくりに取り組んできました。 いま、日本に暮らすわたしたちが直面している問題の根っこは、アジアの仲間 が乗り越えようとしていることと同じように感じています。 それは、食べもの、エネルギー、医療、教育…、日々の営みのひとつひとつを、自分たちの手に取り戻すこと。 日本がひたすらに追求してきた「近代化」や「経済発展」、そしてその上にこ そ「豊かな生活」が成り立つという価値観が根底から問い直されているいま、 そのオルタナティブを真剣に考え、語り、実践していくことからしかはじまら ない。わたしたちはそう考えます。 APLAとして、色んな人と一緒に考えたいな、実践の糸口を見つけたいな、と思 う4つのテーマからスタートしてみます。 ======================================================= 【第1回】何をどう食べればいいの?~放射能汚染と遺伝子組み換え作物~ お話:安田節子さん(食政策センター・ビジョン21) ・放射能の人体への影響 ・放射能汚染を減らす調理法と影響を受けにくい食生活「マゴワヤサシイ」 ・怖いのは放射能だけ…?(遺伝子組み換え作物のこと知ってますか?) ・いま、わたしたちができること 日時:10月15日(土)10時半~12時半 場所:from Earth Cafe "OHANA" ( http://www.cafe-ohana.com/ ) 参加費:2,500円 ※Cafe OHANA特製「マゴワヤサシイ」ランチ付き 【第2回】有機お茶農家さんと一緒に考える、ポスト3.11の農と食(仮) 【第3回】いまこそAct Locally, Think globally ~マチでのエネルギー自給、どう実践する?(仮) 【第4回】分断を乗り越えた「食づくり」と「職づくり」を探る ~沖縄と福島を結ぶ薬草プロジェクト~(仮) ※第2回目以降の日時・場所・参加費は未定です。決定次第、お知らせしますの で、ホームページ( www.apla.jp )やTwitter(@__apla__)をチェックしてく ださい。 【問い合わせ・申込み先】 特定非営利活動法人APLA(Alternative People's Linkage in Asia) 〒169-0072 東京都新宿区大久保2-4-15サンライズ新宿3F TEL: 03-5273-8160 / FAX: 03-5273-8667 E-mail: info@apla.jp / HP: http://www.apla.jp Twitter: http://twitter.com/__apla__ =======================================================
2011-09-21
APLA presents つながる広げるお話会 【第1回】
2011-09-15
までいの力
震災からちょうど半年、福島県飯舘村の酪農家(正式には「元酪農家」)長谷川健一さんのお話を聞く機会があった。震災後、断片的な情報は耳にしていたが、はじめてしっかりとした「ストーリー」として、村で生きてきた当事者の苦しみ・悲しみ・怒りを知ることができた。政府と御用学者が繰り返した「安心だから大丈夫」という言葉のために、村民はどれほどの被曝を強いられたのか…と強い憤りを感じずにいられない。家族同様に育ててきた牛を処分しなくてはいけなくなったとき、廃業を決定したときの長谷川さんたち酪農家さんたちの姿をうつした写真に涙がこらえられなかった。
そして、その翌日にたまたまATJのスタッフから借りた一冊の本。
『福島県飯舘村にみるひとりひとりが幸せになる力 までいの力』
(SEEDS出版、2011年)
その本は、「ここには2011年3月11日午後2時46分以前の美しい飯舘村の姿があります」の一文ではじまる。
「平成の大合併」により周辺の町村が合併を決めるなか、合併しない「自主自立のむらづくり」の道を選択した飯舘村。「ないものをねだるのではなく、あるものを探し生かす」オンリーワンの村おこしを進めるなかで出会った「までい」という言葉が村の合言葉になっていたことを知ったのは、震災後だったように思う。この言葉は、「真手(まて)」という古語が語源。左右そろった手という意味が転じて、手間ひま惜しまず、丁寧に心をこめて、つつましく、という意味で東北地方で昔からつかわれている方言だという。
その言葉の通りに、村に暮らす人びと自身が手間隙をかけて進めてきた村づくり。この本を読んでいると、飯舘村の人たちの村に対する思いが強く強く伝わってくる。2010年10月に「日本でもっとも美しい村」連合に加盟した飯舘村、豊かな自然とそれを愛でながら「までい」に生きてきた人びとからすべてを一瞬のうちに奪った原発事故。どんなに理不尽だと思っても、あの日の前に時計の針を戻すことはできない。
だとするならば、わたしたちがすべきこと、それはもう見えているはずだ。
のがわ
そして、その翌日にたまたまATJのスタッフから借りた一冊の本。
『福島県飯舘村にみるひとりひとりが幸せになる力 までいの力』
(SEEDS出版、2011年)
その本は、「ここには2011年3月11日午後2時46分以前の美しい飯舘村の姿があります」の一文ではじまる。
「平成の大合併」により周辺の町村が合併を決めるなか、合併しない「自主自立のむらづくり」の道を選択した飯舘村。「ないものをねだるのではなく、あるものを探し生かす」オンリーワンの村おこしを進めるなかで出会った「までい」という言葉が村の合言葉になっていたことを知ったのは、震災後だったように思う。この言葉は、「真手(まて)」という古語が語源。左右そろった手という意味が転じて、手間ひま惜しまず、丁寧に心をこめて、つつましく、という意味で東北地方で昔からつかわれている方言だという。
その言葉の通りに、村に暮らす人びと自身が手間隙をかけて進めてきた村づくり。この本を読んでいると、飯舘村の人たちの村に対する思いが強く強く伝わってくる。2010年10月に「日本でもっとも美しい村」連合に加盟した飯舘村、豊かな自然とそれを愛でながら「までい」に生きてきた人びとからすべてを一瞬のうちに奪った原発事故。どんなに理不尽だと思っても、あの日の前に時計の針を戻すことはできない。
だとするならば、わたしたちがすべきこと、それはもう見えているはずだ。
のがわ