2012-02-24

お話会・第3回目のご報告

みなさま、はじめまして。
この度、新しく日本事務局で働くことになりました赤石優衣です。
先日まで他NGOの現地駐在員としてフィリピンで生活をしており、
日本の寒さにやっと慣れてきた24歳です。
まだまだスタッフ全員の足を引っ張ってばかりですが、精一杯頑張りたいと思いますので、
皆様これからどうぞ宜しくお願いします!


それでは、今回は2月5日(日)に行われた、
お話会第3回目 有機お茶農家さんと一緒に考える、ポスト3.11の農と食のご報告をします。


お話は、静岡で村上園という有機のお茶を栽培していらっしゃる 
村上倫久さんにしていただきました。 

当日は、約15名の参加者さんと、村上さんのお話を伺い、お茶の飲み比べをしました。
村上さんのお話し約1時間・・・私は必死にメモを取っていました。
自分の知らないことがすごくたくさんあって、村上さんのその知識の深さに驚きました。
これを仕事にしているから知識が深くて当たり前なのかもしれませんが、
私は、自分が仕事で関わっていることや、好きで勉強している分野も、
意外と深い面まで知らないなーと、村上さんのお話を聞いて思いました。
自分が好きでしている仕事なんだから、もっと知識を深めないとな!と決意新たにしました。

本題に戻します!
まずは、村上園についてご紹介したいと思います。
2012年で38年目を迎える村上園ですが、
無農薬無化学肥料のお茶を作るために、今まで長い道のりがあったそうです。
農薬は恐ろしいものと気づいてから、無農薬無化学肥料にこだわった土作りを研究してきた
そうですが、当時はこの無農薬という考えは気違いとされ、
逆に農薬を使う方が一般的とされていました。
その中でもこだわり続け、平成22年に有機認証を取得することができました。

今では、多数のバクテリアが混在し、保湿機能に優れてふかふかしている土です。
この良質な土は、粒状となり、土と土の間に空気を含み好気性菌が土作りのために活躍します。
害虫も共存しますし、外からも飛んできますが、被害はほとんどありません。
霜が当たっても葉は焼けません。樹液の濃さの違いだと考えます。
それが、お茶の味に差をつけます。


BMW農法について
無農薬栽培に転換していろいろな農法を試されたそうですが、
なかなか納得のいく畑作りができなかったようです。そんな中出会ったのがBMW技術です。
取り入れたところ、みるみる土が生き返り、虫の被害も減り、収穫も安定するようになったそうです。
市内の酪農家から乳牛の糞尿を手に入れ、
は、籾殻(もみがら)・おがくず・地域の土壌菌と共に完全発酵した良質な堆肥に。
尿は、岩石・土壌菌により素晴らしい生物活性水に生まれ変わります。
これらを自分たちの手で作り、出来上がった堆肥を畑に施し、
生物活性水を肥料・農薬の代わりに散布するそうです!

BMW技術とは・・・
“バクテリア(微生物)・ミネラル(造岩鉱物)・ウォーター(水)”の略。バクテリアとミネラルの働きをうまく利用し、
土と水が生成される生態系のシステムを人工的に再現する技術

お茶の葉が、どのようにして日本茶や紅茶に分けられるのか?という図です
煎茶     → 一番茶(4月~5月摘み取り)、二番茶(6月~7月摘み取り)の無醗酵茶
ウーロン茶→ 二番茶の半醗酵茶
プーアル茶→ 煎茶を醗酵させたもの(別名:カビ茶) ※腸に油を吸収させないらしいです
番茶    → 10月頃に摘み採られたもの
ほうじ茶  → 番茶を焙煎したもの
などなど、お茶によって製造方法が違います。

また、ニュースでも報道されていましたが、
静岡でも原発の被害を受けてしまっていて、村上園でも、
4月25日~5月25日頃に摘み取られる一番茶からセシウムが検出されてしまったため、
二番茶、三番茶、番茶の摘み取りは行わなかったとのことです。
そして、その風評被害により、例年では、この時期はお茶が足りないくらいなのに、
現在2トンも残ってしまっていると伺いました。


とてもきれいな茶畑の写真も拝見させてもらい、ついにお茶タイムです!


ここでいくつかポイントが
・1人3gの茶葉を使用
・70~80度くらいのお湯
・急須は、是非とも瀬戸物の良いものを!
※ちなみに、急須の茶渋は着いているほうが良いそうです。なので、石けんなどで急須を洗わないでくださいね

しっかり温度計りますよー
おやつにマスコバド糖まんじゅうもいただきました
村上さんに淹れてもらえて、さぞかしおいしかったことでしょう
淹れたてのお茶は、すごくキレイな金色透明で、鮮やかでした。
透き通っている金色がとてもキラキラしていました。
味に深みもあり、おいしかったです。最初口に運んだときは「苦いかな」と思いましたが、
後味はすごくサッパリしていて、おいしくいただきました! 
お母さんにも飲んでもらおうと、買って帰宅しました。

帰宅後、お茶を淹れたお母さんの一言・・・
「なんで黄色いの・・・」 
今日あったことを全部説明すると、すごく驚いていましたが、
「普段飲んでるのと全然違うわね」と、おいしそうに飲んでいました。
またこのお茶を注文したいと思います!

APLA SHOP でも販売していますので、是非是非ご覧になってください。


それでは、まだまだ寒い日が続きますが、風邪など召されないようお気をつけ下さい!


報告:赤石

「福島視察・全国集会」の説明会

3月24日・25日に福島県有機農業ネットワークが主催する
「福島視察・全国集会 農から復興の光が見える!~有機農業が作る持続可能な社会へ~」
にAPLAも賛同しています。

その説明会が下記の通り開催されます。ぜひご参加ください!


========

―農から復興の光がみえる!-
「福島視察・全国集会」の説明会

皆様には大変お世話になっております。
 2月29日に、文京シビックセンターにて、3月24日―25日福島視察・全国集会の説明会を開催させていただきたいと存じます。
 福島県有機農業ネットワークでは、日本中の方々にまず福島の現状を見ていただくことが必要と考え、福島視察・全国集会を開催いたすことにしました。
この説明会では、主催団体からのご挨拶と趣旨説明、ご参加へのご協力などをお願いすると同時に、お集りの皆様からのお質問やご意見などをいただきながら、情報共有、意見交換をする場にもしたいと思っております。そして原発のない持続可能な社会を
ふくしまと共に創っていく集会にするためにご支援とご協力をよろしくお願い致します。
 ご多忙とは存じますが、皆様のご参加をお待ちしております。

日時:2月29日(水)14:00~16:00 (最長16 : 30まで)
場所:文京区春日1丁目16番21号 文京シビックセンター4階
   シルバーセンターの和室1(地図は以下をご覧ください)
http://www.city.bunkyo.lg.jp/sosiki_busyo_shisetsukanri_shisetsu_civic.html

内容:
◇   主催団体(福島県有機農業ネットワーク、ふくしま集会実行委員会)よりご挨拶とご説明
■   福島の有機農業の取り組み
■   福島視察・全国集会の目的と内容
■   みなさまへのご協力のお願い
 福島県有機農業ネットワーク 理事長菅野正寿、事務局長齊藤登、茨城大学中島紀一教授ほか

◇   ご参加のみなさまとの意見交換など

【お申し込み・お問い合わせ】
お名前、ご所属、連絡先(eメール、携帯メールなど)を明記の上、Eメールにて
2月28日(火)までに以下にお申し込みください。
   yuuki@csonj.org

ふくしま集会実行委員会東京チーム
========

2012-02-08

ネグロスより地震についての続報

地震に関しては、東ネグロスの情報はすでにATJ/ATCから送られているとおりです。西ネグロスに関しては、新聞によれば、バコロド市は震度4、ラ・カルロータ市で震度5でした。約20秒ほどの揺れでした。余震はバコロド市では、夜に小さな揺れが2回あり、その後は落ち着いています。

私たちは日本と中国からのお客さんたちと一緒にバコロド市内のホテルのホールに居ました。突然ぐらっと来て、ホテルの従業員は落ち着いた対応で客を全員外へ避難させました。日本で地震慣れ?しているせいか、この程度の揺れは問題ない、と驚いた様子もありませんでしたが、地震に慣れていないこちらの人にとっては、パニックにはならなかったものの、恐ろしい経験でした。特にお昼前の時間で、モールや商店街には多くの人がいましたが、係員の誘導でどこでも全員、外の駐車場や広場に集まりました。午後は一斉に事務所や学校は休みになり、「ケータイを充電し、停電に備えてください」というメールがケータイ会社を通じて連絡されました。停電はありませんでしたが。ラ・カルロータ市は翌日も大事をとって、すべての学校は休校になりました。

すぐにあちこちの関係者からケータイでメールが入りました。カネシゲファーム(KF-RC)もかなり揺れたが、建物その他に支障はなく、地震中、豚たちが一斉に騒ぎだしたそうです。
カディス市やサンカルロス市の古い病院や学校で壁にヒビが入ったというニュースがありました。

東ネグロスの犠牲者のほとんどは、土砂くずれや、脆いコンクリート建物の下敷きになった人たちです。土砂くずれは、昨年のミンダナオ島の犠牲と同じく、森林伐採が原因、と各メディアは伝えています。

報告:大橋(APLAフィリピン担当デスク)

2012-02-07

フィリピン・ネグロス島で発生した地震について

昨日(2月6日)にフィリピン・ネグロス島付近で発生した地震について、日本のメディアでも報道されたこともあり、APLA/ATJにも色々な方から現地の状況についてお問い合わせのご連絡をいただいていますので、現在明らかになっている限りの情報をこちらでもお知らせいたします。


■APLAのフィリピン担当デスクの大橋より


震源から比較的距離のある西ネグロス州でも、大きな揺れを感じ、その後も断続的に地震が続いているものの、大きな被害は出ていません。
APLAのパートナーであるカネシゲファーム・ルーラルキャンパス(KF-RC)でも被害はなく、研修生・スタッフも全員無事ですので、ご安心ください。


■ATJからの情報


現地時間2012年2月6日午前11:49頃、マグニチュード6.9の地震がネグロス島近海、東ネグロス州ドマゲッティの北約 72kmを震源に発生しました。
フィリピン・インクワイヤラー紙によりますと52名が亡くなり崖崩れや家の損壊、橋の崩落、道路の地割れ等の被害が震源地に近いネグロス東州にて発生しております。

現地のオルター・トレード社(ATC)に状況を確認したところ、ATCスタッフ・家族については被害はなく、またバコロドのATC事務所およびマスコバド工場も揺れはありましたが建物等にも大きな被害はなかったとのことです。

バランゴンバナナのオペレーション担当がギフルガン市近くの産地を訪問中に地震が発生しましたが、その他の産地、生産者・スタッフとも現在のところ被害は報告されておりません。
ATCでは現地の状況確認を行なうために3名を派遣しました。

取り急ぎ、第一報をお知らせいたします。